過去最低の0.86倍 25年度公立高校入試受検状況

和歌山県内公立高校の2025年度入試が10日に行われ、5536人が受検した。県教育委員会によると、県立全日制(29校4分校57学科)は入学者枠数5915人に対し5086人が受検し、倍率は0・86倍。10年連続で1倍を下回り、現行の入試制度が始まった09年度以降の過去最低を更新した。

県立定時制(7校9学科)の倍率は0・42倍で、市立全日制(1校3学科)は0・92倍、同定時制(1校2学科)は0・06倍だった。

トラブルなどはなく、入試は全校で予定通り実施された。

合格発表は18日午前10時に各校に掲示し、11時に県教委の専用ホームページ(一般は閲覧不可)にも掲載する。追募集の出願受け付けは24日、追募集の学力検査とやむを得ない事情で受検できなかった人に対する再学力検査は26日に実施し、合格発表は28日に行われる。

本年度の出題方針は次の通り。

■国語
漢字に関する基本的な書く力、読む力の他、文章を読んで内容や筆者の考え、表現の効果を理解できているか、読み取った内容を適切に表現する力、自分の考えを論理的に表現する力などをみた。

■社会
地理的分野では、大阪・関西万博などを題材とし、世界の寄稿や産業、民族について、歴史的分野では政治や経済、文化について、公民的分野では選挙などについて基本的な事項の理解度をみた。

■数学
文字式を利用してある事柄を数学的に表現し、説明する能力や、図形の性質の証明により思考や推論の過程を論理的に表現する力、関数についての理解力、確率の求め方の基礎的な力などをみた。

■理科
自然の事物、現象を探究するために必要な基礎的・基本的事項についての知識や理解、問題解決能力などが身についているか、観察、実験を重視し、結果を分析する能力、判断力や表現力をみた。

■英語
生徒に身近な題材を使用し、英語で積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度が身についているか、まとまりのある文章の要点を聞き取る力、伝えたい内容を適切に表現する力などをみた。