思いをつなぐ新連載 事業承継・引継ぎ支援センター

本紙で13日付から月に1度、第2金曜日に和歌山県事業承継・引継ぎ支援センターの相談員による連載「思いをつなぐ~事業の未来応援コラム」(全6回)がスタートする。同センターでは「連載で企業の頑張りをお伝えし、廃業以外の道もあることを広く知ってもらい、センターを知らない人にも気軽に相談してもらうきっかけになれば」としている。
同センターは和歌山市西汀丁の和歌山商工会議所5階で、「後継者がいない」「会社を譲渡したいが何から始めたら良いか分からない」などの悩みを持つ中小企業・小規模事業者の相談に対応する国が設置した機関。相談は秘密厳守・完全無料で、2015年に同センターが発足してから、事業を親族や第三者に引き継ぐ支援をしている。近年は周知が高まり、24年度の1年間で約350件の相談があった。
統括責任者の稲田貴一さんの下、多様な分野に精通した相談員ら11人が在籍。各地区の商工会議所や商工会、金融機関などから情報を掘り起こし、6人の相談員らが深掘りしながら支援している。
まずは電話連絡(平日の午前9時~午後5時半)した上で、センターに来所するか、県内ならどこでも出張相談が可能。海南商工会議所など県内6カ所の商工会議所で月に1度、出張相談会も開いている。
本連載ではセンターで相談員を務めるサブマネージャーの大門忠志さん、鈴木宏明さん、川端宏明さん、大倉啓伸さんの4人が、経営に役立ててもらいたいと自らが携わった支援事例を紹介する。
同センターによると、23年度の全国の廃業件数は4万9788件で、コロナ禍より増え、半分以上が黒字経営だったという。理由の多くが後継者不足によるもので廃業は地域の衰退に直結する。
コラムを担当する相談員の大門さんは「悩みがあれば、秘密厳守・無料なので安心して、電話でもメールでもお気軽にご連絡いただきたい」と呼びかけている。
問い合わせは同センター(℡073・499・5221)。