女性経営者らが学ぶ WIBのウーマン例会初開催

和歌山ゆかりの経営者らでつくる一般社団法人和歌山イノベーションベース(WIB)は12日、女性経営者らが経営について学び交流する「Woman定期例会」を和歌山市和歌浦南の和歌の浦アート・キューブで開いた。
WIBは2022年に設立し、「事業成長を加速させ和歌山から日本・世界を熱くする」とのビジョンを掲げて、成長企業の創業者らと県内の起業家、学生の交流の場をつくるなどし、和歌山の起業家の支援と地域活性化を目指して活動している。
Woman定期例会は、ビジネスに挑戦する女性たちがリアルな経営を学ぶとともに、交流の場所をつくろうと初開催し、女性経営者ら30人が参加。ゲストスピーカーを㈱やまやま(かつらぎ町)代表取締役の猪原有紀子さんが務めた。
同社は、和歌山の廃棄フルーツを使用した「無添加こどもグミぃ~。」をSNSで累計12万袋販売。その他、耕作放棄地を再生したキャンプ場「くつろぎたいのも山々」や、それらの経験を生かした女性起業家に特化した社会起業家コミュニティー「SBC」を運営している。
猪原さんは、「ジュースを1本買うのにもためらっていた」という売り上げが上がらなかった起業当初の「投資の期間」について紹介。猪原さんは3きょうだいの母親であり、家事代行を頼み、子どもと一緒に過ごすことができなかった時期があったという。
しかし、それは「投資の期間」で、受け入れなければいけないと説明。今では子どもたちのためにいろいろなサポートができ、そんな経験から「リスクを取らなければリターンはない」と断言。「自分が恐れている不快を受け入れないと、理想はかなわない」と伝えた。
質問の時間もあり、参加者は「やればやるほどお金は増えるが、それに伴って時間がなくなり、『なんのために働いているんだろう』と思ってしまう」と相談。猪原さんは数値目標だけでなく、価値目標を持つことが大切とし、「周りの人に自分はどんな人と思われたいか」などを明確にすることが大切だと助言した。紀の川市の山中裕子さん(52)は「やる前から恐れていないで、まずは始めようとポジティブになれた。自分の興味のあることをいろいろ学べて良かった」と話していた。