りら高生が民族祭PR 貴志川線で特別列車運行

7月5、6日に和歌山県紀美野町神野市場の町文化センターで開かれる県内最大級の国際交流の祭典「世界民族祭」をPRしようと25日、和歌山電鐵貴志川線で特別列車が運行された。りら創造芸術高校(同町真国宮)の生徒9人が民族衣装を着て日本舞踊を披露したり、アート作品を制作したりして乗客を楽しませた。
世界民族祭は、りら創造芸術高校などでつくる実行委員会が、過疎地から「世界を文化の力で平和にしていこう」と2009年にスタート。20年に新型コロナ感染症拡大の影響で、オンライン開催となったのを最後に休止となっていたが、5年ぶりに復活する。
この日は「和歌山電鐵貴志川線に乗って世界民族祭に行こう」をテーマにJR和歌山駅を出発した電車には、外国人観光客が多く乗車。生徒らは日本語と英語で「人形浄瑠璃や和太鼓、獅子舞、セネガルのアフリカンドラム、ポーランドの民謡などのパフォーマンス、グルメや雑貨の約40の出店があり、世界の本場のグルメが味わえる」と祭りの魅力をPR。
浴衣を着た生徒2人が、季節の移り変わりを表現する日本舞踊「京の四季」を披露すると車内は大きな拍手で包まれた。続いて3年生の東小晴さんが「いろんな民族が文化でつながる」をテーマに描いた絵に、乗客がハートや星型などのシールを貼ってアートを完成させた。白い民族衣装を着た日本、北欧、アフリカ、ネイティブアメリカンが描かれた作品は、色鮮やかなシールでカラフルに変身。東さんは「たくさんの人に参加してもらって感動している」と笑顔。作品は祭りの会場に展示する。
一昨年、インドに研修に行き伝統芸能を学んだという塚田心華さん(3年)はインドの衣装で祭りをPRし、台湾出身の張語珊(チョウユーシャン)さん(2年)は、「中国語で祭りをPRしたい」と意気込んでいる。
5日は前夜祭として午後4~7時に開催。よさこいやゴスペル、アフリカンダンスなどのステージやグルメブースも並ぶ。入場無料。6日は午前10時~午後5時。入場料500円(映画鑑賞代含む)、高校生以下は無料。6日のみ、JR海南駅と和歌山電鐵の貴志駅から無料送迎バスがある。詳細は実行委事務局(℡090・3164・0687)。