英名門校が和歌山市に進出 27年の開校目指す

締結式で笑顔の英国本校のラッセル・キュー会長㊧ら
締結式で笑顔の英国本校のラッセル・キュー会長㊧ら

英国のインターナショナルスクール「ゴードンストウンスクール」の姉妹校が、2027年9月、和歌山市梅原に開校することになった。日本初進出で、グローバル人材の育成や国際理解の深化、地域の活性化などが期待される。

ゴードンストウンスクール日本校イメージ図(和歌山市提供)
ゴードンストウンスクール日本校イメージ図(和歌山市提供)

同スクール英国本校は、1934年に英国スコットランドで設立。35カ国以上から生徒が集まり、チャールズ国王の母校として知られている。

英語のみの教育で、グローバルに活躍するリーダー人材を養成する。セーリングや登山など、自然環境における課外活動を通じた人格教育にも力を入れており、海や山があること、津波の心配がない高台エリアに立地、関西空港に近いことなどが評価されたことから、同市が選ばれた。

和歌山大学前駅近くに開校し、サンヨーホームズ㈱が所有する約15㌶に寮やグラウンドなどを整備する。旧ノーリツ本社をメイン校舎に改修する。

運営は学校法人OCC(大阪市)が担い、開校当初は低学年から生徒を受け入れ、最終的に小学6年~高校3年の7学年700人の規模とする予定で全寮制。教職員は約200人。

定住人口の増加や生徒らの近隣店舗利用などで地域の活性化、消費拡大などの効果が期待される。

学校設立に向け、和歌山市とOCC、サンヨーホームズ(大阪市)、南海電気鉄道㈱が4者協定を締結。市役所で締結式があり、同校のラッセル・キュー会長、パメラ・ミュアCEOも出席した。

尾花正啓市長は「市の国際教育にとって新たな扉。子どもたちも多様な価値観が学べる。市から世界で活躍する人材が育ってほしい。直接、間接的に経済効果がある」と期待を寄せた。

今後、インフラ整備や環境整備などを行う。国内外から生徒を募集し、日本人の割合は3割ほどを想定している。