ツキノワグマ管理計画 県が案への意見募集
紀伊半島におけるツキノワグマの生息数が増加していることを受け、和歌山県は「県第二種特定鳥獣(ツキノワグマ)管理計画」の策定を進めており、計画案に対する県民の意見を9月16日午後5時45分まで募集している。
紀伊半島のツキノワグマの生息数は、自然環境研究センターによる1998年度調査報告では180頭。環境省のガイドラインでは400頭以下は保護すべき地域個体群とされており、県は保護政策を実施してきたが、2024年度に同省と紀伊半島3県(和歌山、三重、奈良)が行った調査では推定生息数が467頭となっている。
24年度の目撃情報は180件に達し、近年は人間の生活圏への出没が顕著となり、地域住民への精神的被害にとどまらず、人的被害発生の恐れも高まっていることから、管理計画の策定を決めた。
計画案では、人とクマのすみ分けを図るため、4種類のゾーンを設定。人的被害を起こした個体や人の生活圏に出没した個体などに対する捕獲実施による個体数の管理、クマの生息地の保護や整備、3県の広域連携による管理などの方針が示されている。
案は県ホームページや県庁自然環境課、情報公開コーナー、各振興局健康福祉部などで閲覧でき、意見の応募方法などもホームページに掲載している。
問い合わせも同課(℡073・441・2779)。