頑張った筆に感謝 和歌浦天満宮で供養祭

書の神様と称された菅原道真を祭る和歌山市和歌浦西の和歌浦天満宮(小板政規宮司)で18日、使い終えた筆をたき上げて感謝し、書道の上達を願う筆供養祭が営まれた。
1980年に同市の書道家・故天石東村が揮毫(きごう)した筆塚が同宮に建立されてから毎年行われている神事。ウマなどの毛が筆に使われていることから、動物たちへの供養と感謝の気持ちも込められている。
神事には県書道協会の小島健司会長(77)をはじめ、県書道連盟関係者ら11人が参列。
小板政男名誉宮司が祝詞を奏上し、県内広くから納められた約500本の大筆や小筆などを小板政規宮司がたき上げ、参列者一人ひとりが玉串を奉納した。
書道教室で指導する杉谷睦生さん(80)は「書道は気持ちを静めて集中し、自分を見つめることができるところが魅力。頑張ってくれた筆に感謝を伝えたい」と手を合わせた。
小島会長は「字を書く機会が少なくなっているが、たくさんの子どもたちが書道をして書くことに自信を持ってもらいたい」と話していた。