和歌山市が文化表彰式 功績の4人と1団体

和歌山市の文化向上、発展に特に功績のある個人・団体に贈られる2025年度市文化表彰の表彰式が3日、七番丁の和歌山城ホールで行われ、「文化賞」に選ばれた声楽家・演出家の多田佳世子さん(86)をはじめ受賞した4人と1団体が祝福を受けた。
多田さんは、和歌山市民オペラ協会の会長を務め、前身の和歌山声楽研究会を立ち上げた1964年から60年以上にわたり、ソリスト、プロデューサー、ディレクター、指導者として、市に本格的なオペラを根付かせる活動を続けてきた。
「文化功労賞」は声優の小西克幸さん(52)と俳人の堀本裕樹さん(51)、「文化奨励賞」は作詞家の木村友威さん(41)と大谷獅子舞保存会(朝間義光代表)が受賞した。

表彰式で尾花正啓市長は、「皆の誇り高き功績の数々は、これまで築き上げられてきた市の文化芸術をより向上させるだけでなく、新たな創造性を育みながら、さらなる飛躍を期待させてくれるもの」と受賞者をたたえ、一人ひとりに賞状を手渡し、メダルをかけた。
来賓として芝本和己市議会議長らが祝辞を述べ、昨年度の文化功労賞を受賞したバイオリニストの寺西一巳さんらによる弦楽四重奏が、美しい祝賀演奏で式典に花を添えた。
受賞者を代表し、多田さんは「オペラの魅力を多くの方々に伝えたいと、今日までまい進してきた。受賞者一同は、皆さまからのご指導やお力添え、共に歩み続けてきた同志があったからこそ、受賞に導かれた。今後も賞に恥じぬよう、日々研さんしていく」とあいさつした。


