20歳未満の喫煙防止へ 対策協議会で意見交換

県たばこ商業協同組合の取り組みを紹介する加藤会長
県たばこ商業協同組合の取り組みを紹介する加藤会長

和歌山市美園町の県JAビルで5日、本年度の県20歳未満喫煙防止対策協議会(会長:県たばこ商業協同組合加藤久博理事長)が開かれた。

県たばこ商業協同組合、日本たばこ産業㈱(JT)、財務省近畿財務局和歌山財務事務所や県、市などから代表者が出席し、20歳未満喫煙防止に関する取り組みの紹介・意見交換を行った。

加藤会長は、2008年から開始された成人識別ICカードtaspoが26年3月にサービスを終了することにふれ、新たに運転免許証やマイナンバーカードを読み取る成人識別たばこ自動販売機の導入を進めていると説明。たばこ売り場に20歳未満が購入しないような掲示や、駅などで街頭啓発活動にも取り組んでいることを紹介し「加熱たばこの普及により紙たばこの売り上げは減少傾向で、たばこ業界を取り巻く状況は厳しいが、そんな中でも皆さんのご意見を伺い、対策を講じていきたい」と話した。

また、県教委健康体育課の田代裕人指導主事は、小中高での喫煙に関する授業内容を紹介。小学校では低年齢からの喫煙は特に害が大きいこと、中学校ではさまざまな生活習慣病のリスクが上がること、高校では、喫煙は心身の健康を損ね、周囲や胎児への影響があることにふれるなどの内容が含まれると報告した。

協議会終了後、県たばこ商業協同組合の吉田敏夫副理事長は「今後も皆さま方からご意見とご協力をいただきながら、取り組んでまいります」とあいさつした。また、出席者らはJR和歌山駅前に移動し、20歳未満の喫煙は法律で禁じられていると記載されたポケットティッシュを駅利用者に配った。