旧名草保育所の活用へ 住民有志らが初の見学会

保育所内の状況を確認する地域住民ら
保育所内の状況を確認する地域住民ら


和歌山市の名草地区で、2022年度から休園が続いている市立名草保育所の活用を求める動きが本格化している。昨年、正式に廃園が決定したことを受け、地元住民有志らは施設の有効活用を目指し、市への要請や署名活動を続けてきた。こうした熱心な働きかけが実を結び、17日には住民らが施設内部を確認する見学会が初めて開かれた。

旧名草保育所の外観
旧名草保育所の外観

名草保育所は1979年に建てられた。少子化に伴い閉園が決まったが、住民らが中心となり、「使える市の施設を地域のために生かせないか」と2024年の春ごろから活動。地元の自治会などで協議し、市側にも要望を伝えてきた。耐震診断も実施し、耐震性に問題はないという。

同保育所の活用については、地域住民が主体となって進め、市が取り組む「名草地区地域まちづくりワークショップ」で今後、検討を進めていく。月に1度開かれている同ワークショップでは、地域の魅力を高めるために具体的な活動案を検討。特に、保育所の建物を活用し「地域の憩いの場」として再生させることは、住民からの願いになっている。

見学会は、今後の効果的な活用法を模索し、さまざまな意見を交わす場にしようと開催。約50人が集まり、園舎の状況を熱心に確認。具体的な活用について想像を膨らませた。

住民側が描く活用案は多岐にわたる。子どもの遊び場や地域住民の憩いの場、施設の2階部分を「防災備蓄用品の保管場所」として利用できるのではないかといった、地域の安全性を高めるための現実的なアイデアも寄せられている。

70代の女性は「ここに来る時、道端でお年寄りが話しているのを見た。この辺りには気軽に集える場所がないからではないか。ここがそういう場所になれば」と話す。

卒園生という25歳の女性は「休園してから子どもの遊ぶ声が聞けなくなって寂しい。子どもたちが自由に遊べる場にしてほしい」、49歳の女性は「調理場があるからカフェとかに使えそう」と話し、高齢者が気軽に立ち寄れる「お茶会の場」としての活用を望む声などもあった。

呼びかけ人の一人でNPOこじか食堂の会代表の山形由廣さんは、周辺の道路事情なども考慮しながら、地域住民が納得できる形での早期活用を目指したいとし「具体化はこれからですが、扉が少し開いたかな」と話す。今後、ワークショップで議論を重ねることで、名草保育所が再び地域の人々が集う活気ある場所へと生まれ変わることが期待される。

次回のワークショップは2月19日午後7時から名草支所で開催する。申し込み不要で誰でも参加できる。

問い合わせは都市再生課(℡073・435・1048)。