熊楠記念館で100年展 単行本出版を背景に

民俗学者・博物学者の南方熊楠
民俗学者・博物学者の南方熊楠

和歌山市出身の博物学者・民俗学者の南方熊楠(1867~1941)の遺した偉大な業績と遺徳をしのび後世に伝える、白浜町の南方熊楠記念館は、同館本館2階で企画展「南方熊楠の生前単行本出版から100年展」を31日から開く。第49回全国育樹祭記念行事として開催。(写真は南方熊楠記念館提供)

ことし2月で、熊楠が初の単行本『南方閑話』を出版してから100年目となる。今展では生前に出版した同書と『南方随筆』、『続南方随筆』の3冊を取り上げる。これらの単行本は、熊楠がさまざまな雑誌に投稿した原稿を収録したもので、執筆原稿数は十分にあり、その後も出版は続くはずだったが、『続南方随筆』が最後となってしまった。なぜ3冊で出版をやめたのか、その背景について何があったのかを展示する。3月29日まで。

2月22日午後2~4時、同館の本館多目的室で企画展講演会が2題ある。

南方熊楠研究会会員の神川隆さんが「民俗学成立期の小さな雑誌と南方熊楠―著書出版前夜―」、早稲田大学社会科学総合学術院先端社会科学研究所招聘研究員の雲藤等さんが「南方熊楠の刊行された著書について―なぜ三冊だけだったのか、その理由を探る―」を演題に話す。

定員は35人。申し込みフォームからか、同館に電話(℡0739・42・2872)で申し込む。

同館では、より深く熊楠の魅力を知ってもらおうと館内ガイドツアーを実施する。実施日は1月31日、2月1日、14日、21日の午前10時半~、午後2時~(いずれも同じ内容)。希望者は同館の新館1階エントランスに集合する。定員は当日、先着順で各回10~15人程度。

2月15日、3月15日午後2時から20分程度、同館学芸員によるギャラリートークもある。申し込み不要。

午前9時から午後5時(入館は4時半)まで。休館日は木曜。

入館料は高校生以上600円、小・中学生300円、幼児無料。問い合わせも同館。

『東京人類学会雑誌』(1911年)南方熊楠顕彰館蔵
『東京人類学会雑誌』(1911年)南方熊楠顕彰館蔵