わかやまジビエを身近に シェフが料理の技伝授

和歌山県内で捕獲されるイノシシやシカの肉「わかやまジビエ」について学ぶ県の出前授業が26日、和歌山市の広瀬小学校で行われた。
地産地消の取り組みの一環として2017年度から実施されているもので、この日は6年生の児童23人が、イノシシ肉を使ったハンバーグ作りを通して地域の食資源への理解を深めた。
調理実習では、県調理師会の会長で、フランス料理店「JOY味村」のオーナーシェフ、味村正弘さん(74)が講師を務めた。メインのハンバーグは、前日からワインをふりかけて寝かせたイノシシのミンチ肉と豚ミンチを同量ずつ合わせて使用。炒めて冷ましたみじん切りのタマネギ、卵、パン粉、そして塩、コショウ、ナツメグ、すりおろしにんにくを加えてよくこね、小判型に成形し焼き上げたものを用意。
実習では、仕上げに、輪切りにして炒めたタマネギの中に卵を落として焼く「目玉焼き」をハンバーグにのせ、さらにデミグラスソースをかけるプロの技が伝授された。また、ニンジンが苦手な子も食べやすいようにと、砂糖やバターで甘く煮込んだ「ニンジンのグラッセ」で彩りを添えた。
児童の前で味村シェフが片手で鮮やかに卵を割る姿を披露すると、児童からは「かっこいい」と歓声が上がった。
実習を終えた児童は「おばあちゃんがハンバーグを作ってくれるけれど、簡単そうに見えて実は難しいことが分かった。盛り付けに高級感があってきれいなので、家でも家族に作ってあげたい」と笑顔で話し、出来たての料理を味わった。
質問コーナーもあり、児童から「なぜ店でジビエを扱うようになったのか」という問いに対し、味村シェフは、イノシシなどは農作物を荒らすので捕獲されるが、命を無駄にせず「おいしい料理でみんなを笑顔にしたい」と伝えた。
県では県内各地の小中学校で調理実習やクラフト教室などの出張授業を通じてわかやまジビエをより身近に感じる機会を提供していく。


