農家の情熱を形に 紀の川市認定ブランドに2商品

和歌山県紀の川市の生産者と全国のクリエーターが連携し、地域の特産品に新たな価値を加える市の認定ブランド「ISSEKI(イッセキ)」の第4期商品認定式が19日、同市西大井の市役所で行われた。今回は、イチゴの新感覚スイーツ「まりひめまりね」と、摘果された柿を有効活用した「紀州柿渋染めタオル」の2品を新たに認定。会場では商品の紹介や試食が行われ、生産者が開発に込めた情熱と挑戦への歩みを披露した。
「ISSEKI」は、フルーツのまち・紀の川市の可能性を生かし、生産者の「新しい挑戦」を後押しする目的で2022年度に創設された。第4期を迎え、認定商品は計10商品に拡大した。
新たに認定された「まりひめまりね」は、ブランドイチゴ「まりひめ」をワインビネガーなどで漬け込んだ一品。開発した「いわつるfam.」(同市赤尾)の岩鶴和昭さんと妃沙さん夫妻は、観光農園の来園者から「持ち帰ることができるお土産が欲しい」という要望を多く受けていたことが着想の原点。イチゴ本来の味を生かすため、数ある酢の中からワインビネガーを選定した。「子どもにも親しまれるよう、甘みと酸味のバランスを追求した。おやつやおつまみにもなる新感覚スイーツ」と話し、イチゴの新たな価値提供を目指す。
紀州山下農園(同市下丹生谷)の山下由実さんによる「紀州柿渋染めタオル」は、栽培過程で間引かれ、本来は廃棄される「摘果柿」を原料としたアップサイクル商品。
平安時代から伝わる柿渋の防臭、抗菌効果に着目。山下さん自身、農作業で汗をかいた際にこのタオルを使用し「本当ににおいがしなくて驚いた」と効果を実感。実体験に基づいた自信作として、「汗に悩むお母さんや農家の方に広く使ってほしい」と話す。
式では西博行農林商工部長が「生産者の努力が実を結び、ブランド価値を高める商品が誕生した。市を代表するブランドとして支援したい」とあいさつ。
同ブランドのプロデュースを手掛ける㈱MISO SOUP(東京都板橋区)の北川智博代表は「挑戦の旗印としてブランドを育てたい」と意気込む。
市は今後、認定商品の販路拡大を積極的に進める方針で、市内の直売所「めっけもん広場」や道の駅での販売に加え、ふるさと納税の返礼品としての展開、さらには県外のイベント出店を通じて「フルーツのまち紀の川市」の新たな魅力を発信していくという。


