収穫量日本一「うすいえんどう」

前号では、栄養素が凝縮された「芽キャベツ」の魅力を取り上げた。春に旬を迎え、和歌山を代表する農作物は他にも。今週は収穫量日本一を誇る「うすいえんどう」を紹介したい。
うすいえんどうは、皮が薄く、大粒でホクホクとした食感と甘みが特徴。県内では主にみなべ町、印南町、御坊市、日高川町、美浜町、日高町、由良町など日高川周辺で栽培が盛ん。10月下旬から翌6月上旬にかけて、露地栽培やハウス栽培などで栽培される。3月下旬からは「春取りうすい」が主流となり、食卓に春の訪れを知らせてくれる。
うすいえんどうの栽培は明治にアメリカから大阪府羽曳野市の碓井(うすい)地区に導入されたことがきっかけ。温暖な気候が栽培に適する日高地区で品種改良が行われ、次第に栽培面積を増やしていく。現在の栽培面積は約90㌶となり、農水省統計によると和歌山県での収穫量は日本一の1850㌧(約41%)。第2位の鹿児島県は478㌧(約10%)であるため、日本の一大産地であることが分かる。
県内で栽培されるうすいえんどうは地域のブランドとして「紀州うすい」の名称で商標登録されている。主な出荷先は京阪神が多く、春先に食べる「豆ごはん」に使用されることが多い。卵とじやかき揚げなどにしてもおいしくいただける。ビタミンAやC、カリウム、食物繊維を含むことから健康を保つ栄養素も豊富。
最盛期は5月の大型連休にかけて。中国語で数字の5を表す「ウー」と、4を表す「スー」を掛け合わせ、5月4日を「うすいえんどうの日」とし、日高地区では催事も開かれる。
まもなく春の到来。地元産のうすいえんどうで、春を感じてみては。(次田尚弘/和歌山市)

