「市民の笑顔は一生の宝」 尾花正啓市長が退任

退庁式で花束を受け取る尾花市長㊧
退庁式で花束を受け取る尾花市長㊧

3期12年にわたり和歌山市政のかじ取りを担った尾花正啓市長(73)が24日、任期満了を迎え、退任した。退庁式では詰めかけた市民や市職員を前に涙も浮かべながら、「皆さまと一緒に活動させていただいたこと、皆さまや子どもたちの笑顔は私の一生の宝物になりました。この12年間、温かく支えていただき、ありがとうございました」と語り、拍手に包まれながら市役所を後にした。

尾花氏は紀美野町出身で、東京大学工学部卒。1980年に県庁に採用され、道路政策課長、道路局長、県土整備部長などを歴任し、2014年8月の市長選で初当選し、連続3期を務めた。

県庁所在地の市長として「県市協調」でのまちづくりを進め、五つの大学・学部の誘致、新市民図書館や和歌山城ホールの整備をはじめとする中心市街地の活性化に尽力した他、子ども医療費の無償化、小中学校の給食費無償化など子育て支援の充実、幹線道路網の整備、官民の連携推進などに精力的に取り組んだ。


退庁式で涙を浮かべる尾花市長
退庁式で涙を浮かべる尾花市長

退庁式を前に市役所で退任記者会見に臨んだ尾花市長は、「全力を出し切った」と心境を語った。

「壁にぶつかり苦しんだ時もあったが、市民が一緒に活動しようと言ってくれ、市は元気になってきた」と感謝。市職員には「オール市役所で、まちづくりや福祉向上に力を尽くしてくれた。共に仕事ができたことをうれしく、誇りに思う」とねぎらった。

尾﨑太郎新市長については「政治経験が豊かで、論理的に行動される方。市の発展に力を尽くされると期待している」と述べた。

自身の今後については「病気だが病人にはならず、いろんなことをやっていければ」と話した。

24日朝、自宅を出る際に貴子夫人が初めて一人だけの写真を撮影してくれたエピソードも明かし、家族への深い感謝も口にした。

正午から市役所正面玄関前で退庁式を行い、多くの市職員や市民が参加し、中谷謙二市議会議長、鶴巻郁夫副市長が感謝の言葉を贈った。

尾花市長は「明日からは一市民として大好きな和歌山市を応援していきたい」とあいさつ。涙を浮かべる場面もあったが、東京医療保健大学和歌山看護学部の学生や市民有志から花束を受け取ると満面の笑みを見せ、感謝の拍手に送られ市役所を後にした。