2万3000件超流出の可能性 和歌山市も不正アクセス影響

自治体の防災情報などを配信するサービスを手がける㈱アルカディア(大阪府箕面市)のシステムが不正アクセスを受けた問題で、和歌山市は14日、防災情報メールに登録している市民のメールアドレスなど、延べ2万3000件超の個人情報が流出した可能性があると発表した。同社のシステムを利用する県や本紙エリアの他市町でも影響が出ている。
和歌山市で流出の可能性があるのは、防災情報メールに登録している市民のメールアドレス2万1493件、災害情報FAX配信サービスに登録している市民のFAX番号と名字26件、参集連絡用に登録している市職員の氏名・携帯電話番号・メールアドレス2160件。市の発表時点で、実際の個人情報の流出は確認されていない。
不正アクセスを受けたのは、同社のクラウド型一斉配信サービスシステム「SpeeCAN RAIDEN」。自治体などが入力した情報を、メール、電話、ファクス、SNS、緊急速報メール、防災行政無線、テレビのデータ放送などヘマルチに一斉配信でき、全国約800の自治体で導入実績がある。
市は13日午後2時10分ごろに情報漏洩の可能性を報告する同社からのメールを受信。同4時55分ごろ、漏洩の可能性があるサーバーに市が該当していることを確認した。
市は、今回の問題に関して市民へのメール配信などの通知は行わない。14日の定例記者会見で尾﨑太郎市長は、オンライン上のデータについて「不正なアクセスを100%防ぐシステムはいまだ開発されていない。完全に流出しないことを保証するのはなかなか難しい」との見解を示し、もし市を名乗る不審なメールが届いた場合は、開かないよう市民に注意を呼びかけた。
県では「わかやま透析安心メール」の配信に同社のシステムを利用し、登録者1917人の名前、電話番号、ファクス番号、メールアドレスなど計約4000件の個人情報が流出した可能性がある。
本紙エリアでは和歌山市の他、海南市と紀の川市、紀美野町でも同社のシステムを使用しており、影響範囲などの調査が続いている。

