心の病を癒やす絶好の地 紀州の旅の大きな効用
ゴールデンウイーク明けの土曜日に、 ある講習会を受講しました。 そのタイトルは 「こころの安全パトロール隊 隊員養成講座」 です。
酒酔い運転の厳罰化等が功を奏して、 交通事故の死者数は年間5千人を切るまでに減少してきました。 その一方、 自殺者は昨年まで14年連続で3万人を超えています。 自殺の原因の多くを占めるのが、 うつ病などの心の病気にかかることだと言われています。 精神科の領域では近年、 優れたお薬が開発され、 早期に発見し、 きちんと治療を受ければ、 症状が著しく改善されるようになってきています。 ところが、 まだまだ社会的偏見などが根強いせいか、 専門医の門をたたく決心がつかないままに、 症状を悪化させている人が多いのが現状です。
そこで精神疾患についての正しい知識を身につけ、 うつ病などの傾向があると思われる人に受診を勧めるボランティアを養成する目的で、 「心のSOSサポートネット」 というNPOの世話取りで開催されているのが、 前述の養成講座なのです。
受講して講師のお話をお聴きするうちに、 私はある確信を抱くに至りました。 それは 「和歌山は心の病を癒やすのに絶好の地である」 というものです。 明るい光を浴びること、 リズミカルな反復運動(つまり歩くこと)がうつ病に有効であり、 また宗教的なものがうつ病治療に寄与する可能性をも講師の先生は示唆されました。 太陽の恵み豊かな和歌山で、 熊野古道を歩き高野山や西国巡りの札所を参拝する旅など、 まさに 「うつ病克服ツアー」 と銘打って決して誇張ではないと思われます。
「こころの安全パトロール隊員」 として、 紀州の旅の大きな効用を、 声高く宣伝したく思います。
(宮本年起/和歌山)