「真剣な遊びが夢を生む」 田中きょうだい父講演
ロンドン五輪体操競技で活躍した田中3きょうだいを育てた父、 田中章二さんの講演会が11日、 和歌山市内のホテルアバローム紀の国であった。 章二さんは 「『真剣に遊ぶ』 ことが大切。 遊びの中で楽しみながら好きになることが、 夢を生むことにつながる」 と、 体操を通した自身の子育て論について語った。
学校法人田原学園慶風高校が主催し、同校の生徒を含め約100人が来場した。
「3人の子供を育てて―夢をあきらめるな」 と題した講演で章二さんは、 和仁、 理恵、 佑典選手3人そろっての五輪出場について 「奇跡みたいなことが起こった」 と振り返りながら、 3人の幼い頃の写真やエピソードを紹介。 体操も子育ても基本が大事であること、 演技の際は、 役を演じる役者である、 というプロ意識を持つよう指導したことなどを話した。
親の役目や働きについては 「近からず、 遠からず。 小さいうちは、 親の言うことを聞かせるよう心掛けた」 と話し、すぐ教えることと後から教えること、 すぐ褒めることと後から褒めることなど、子どもの成長を見極めながら、 使い分けて教育したと明かした。
また、 「気に入らなかったらリセットするような人生を教えたくなかった」と、 テレビゲームを買わず、 ブロック遊びなど、 自分たちで工夫して作る遊びをさせたことで、 観察力や洞察力を磨いていったことなどを紹介した。