荘厳な雪景色に 高野山
厳しい寒気が日本列島を襲った10日、標高795㍍の高野山は一面の雪景色となった。この日は平年より3・2度低い氷点下4・5度。40年ぶりに屋根の檜皮(ひわだ)がふきかえられた国宝、金剛三昧院多宝塔も雪化粧し、シルエットの美しさを一層際立たせた。
同塔は、北条政子が1223年、源頼朝と実朝の菩提を弔うために建立したといわれ、今月5日に修理の足場が外されたばかり。
修理(文化庁補助事業、事業主・高野山文化財保存会)の設計監理を行う県文化財センターの多井忠嗣さん(46)は「紅葉シーズンは観光客であふれた高野山も今は静か。雪に覆われた山内は荘厳そのものです」と話している。