今月下旬、熊野沖で調査へ メタンハイドレート
石油などに代わる次世代資源として注目されるメタンハイドレートの埋蔵確認調査が今月下旬にも熊野沖で実施されることが15日、 仁坂吉伸知事の定例記者会見で明らかになった。 県によると、 太平洋側の都道府県単位調査は初めてという。 調査実施者は調査技術の特許を持つ㈱独立総合研究所の自然科学部長、 青山千春博士。 県は来年度も予算を確保し、 本格的な調査を実施したい構えだ。
調査場所は潮岬から南南東に漁船で片道4~5時間の海域。 水深1500~2000㍍程度の海底調査を想定している。
調査方法は、 海底から700~800㍍まで浮き出るとされるメタンハイドレートの気泡 「メタンプルーム」 を魚群探知機で確認するという。 一日2~3時間程度の調査を2日間行う予定。
同地区に関しては平成21年、 官民学共同の研究機関が紀伊半島東部の太平洋海底に 「メタンハイドレートの濃集帯が存在する可能性が高い」 との調査結果を発表している。 県は 「資源の存在が確認され、 国などが発掘事業に着手すると、 発掘基地建築などでまちが活性化することを期待している」 と話している。