モンゴルのレスリングで銅メダル 県教委・守田さん
先月モンゴルの首都ウランバートルで開かれた、モンゴルの近隣諸国で活躍するレスリング選手が集まる「モンゴル・オープン」で、男子フリースタイル55㌔級に出場した県教委健康体育課の守田泰弘選手(25)が3位に入賞し、銅メダルを獲得した。
大会には元横綱の朝青龍(本名・ドルゴルスレン・ダグワドルジ)が会長を務めるモンゴル・レスリング協会から日本レスリング協会に招待があり、日本から5人の選手が派遣された。
12選手が出場した男子フリースタイル55㌔級。守田選手は全てモンゴルの選手と戦い、1、2回戦を勝ち進み、準決勝で0―2で敗れた。
「負けは負け、悔やんでも仕方ない」と気持ちを切り替えて挑んだ3位決定戦では、1ピリオドを攻守ポイントで先取したが、2ピリオドはポイントが奪えず0―2で落とした。「体力との勝負」と自分に言い聞かせた3ピリオドでは5―2で勝利し、「ラスト20秒まで気が抜けない試合だった。優勝したかったけど、次に生かせる試合内容だった」と振り返った。
守田選手は和歌山ビッグウエーブでレスリングに取り組んでいる小中高生らの練習に訪れ、組み手などの技術を子どもたちにアドバイスしている。日頃から子どもたちの練習を指導している、県レスリング協会常任理事で和歌山北高校レスリング部監督の森下浩さん(41)は、守田さんについて「明るい性格で人当たりがいい。子どもたちの指導にすごく熱心」と評価。守田さんは今後について、「6月に開かれる全日本選手権で優勝して、世界選手権出場の切符をつかみたい。そして国体でも優勝して、和歌山に貢献したい」と展望を語った。
また先月末に開かれた国際オリンピック委員会(IOC)の理事会で、2020年五輪で実施する競技の最終候補にレスリング競技が残ったことに対して、守田さんは「とりあえずほっとした」と一安心。野球・ソフトボール、スカッシュがともに候補として残っており、IOCは9月に開く総会で1競技に絞る見通し。「今レスリングを頑張っている子どもたちの目指す先に、オリンピックがないとなると寂しい。レスリングを残してほしい」と願いを込めた。