カンボジア孤児院絵画展 28日~フォルテで

 カンボジアの孤児院の子どもたちの絵画展が28日から30日まで、和歌山市本町の複合商業施設フォルテワジマで開かれる。海南市出身で、カンボジアの孤児院「スナーダイ・クマエ」を運営するメアス博子さん(38)が開くもので、ことしで3回目。メアスさんは「子どもたちの日々の暮らしや成長を、いろんな世代の方々に見ていただければうれしい」と来場を呼び掛けている。

 同院は身寄りがなかったり、虐待から保護された子や母子家庭の子どもたちを受け入れ支援。運営については国からの補助は一切ないため、支援者の援助に大半を頼っている状態という。

 孤児院を出てからも自立できるよう、さまざまな独自のプログラムを行っており、絵画教室もその一つ。今回は、メアスさんが地元の人に多くの絵を紹介したいとの思いから、和歌山を全国4カ所の巡回展のスタートに選んだ。

 小学生から高校生までの19人が描いた大小の額作品を展示販売し、ポストカードやTシャツなどのグッズを販売。日々の生活を紹介する写真も並ぶ。収益金は全て孤児院の運営費に充てる。

 メアスさんは「以前と比べ、いろんな色がしっかりと入るようになり、子どもたちに集中力が付きました。絵を通じて心が安定し、余裕ができているのかもしれません」と話している。

 「スナーダイ・クマエ」は、〝カンボジア人の手によるもの〟という意味。メアスさんは「将来的には自立運営ができるように。子どもたちの手で社会や国をつくってもらえるよう願っています」と話している。午前10時から午後5時。問い合わせは青少年国際福祉教育協会(℡073・474・0077)。