「単独展示」に昇格? こども科学館の南極の石

 TBS系列で放送中のドラマ「南極大陸」。 スマップの木村拓哉さん主演とあって視聴率も比較的高く、 毎週日曜日が楽しみという人が多いという。 この人気にあやかろうと、 和歌山市立こども科学館(同市寄合町)では「南極の石」を展示している。 同館は「正真正銘本物の南極の石。 触れることができます。 ぜひ来館してほしい」と話している。

 石は、 ザクロ石黒雲母片麻岩。 白色の石に黒い粒などが無数に散っている。 重さは量っていないが、 大人一人では持ち上げるのが困難なほど重い。 昭和基地の近くで採集されたもので、 約7億年前に形成されたものだという。

 平成元年9月23日に南極観測船しらせ艦長の上垣毅さんが寄贈。 同館によると、 乗組員に和歌山出身者がいたことが寄贈につながったのではないかという。

 寄贈以来、 同館1階の展示スペースで多種多様な石と一緒に展示されていたため、 その他多くの石と同じ扱いで目立つことはなく、「南極の石があること自体知っている人が少なかった」(同館)という。

 ドラマが始まり、 「南極が話題になっているときに『日の当たる場所』に出さなければ」と展示場所を4階に移し、単独展示に昇格させた。 当初は大げさにアクリル板で囲って展示しようとしたが 「前からあったし、触れてもらえるように」 とそのままの状態で展示している。