星林高ペア優勝 ヨット420級世界選手権

 地元開催のインターハイに世界王者が挑む――。国際420級ヨット世界選手権大会(7月17~25日、佐賀県)のオープンクラスで県立星林高校3年の山大智君(17)・中野翔太君(17)組が優勝し、世界一に輝いた。同大会で日本人高校生が優勝するのは初の快挙。2人は、地元・和歌浦の海で13日から繰り広げられる全国高校総合体育大会のヨット競技にも出場する。
   
 国際420級は2人乗りの小型ヨットで、今回のインターハイと紀の国わかやま国体の種目にも採用。「世界チャンピオンになれて本当にうれしい」と喜びをかみしめる2人が挑んだ世界選手権には、21カ国約160艇が集まり、オープンクラスには20カ国73艇が出場した。

 競技では全艇が一斉にスタートを切り、海上に設置されたマークをルールに従って順番に回って順位を競う。数日にわたって12レースを行い、総合点が小さいほど上位となる。最終日のレース前に2位につけていた2人は、計80点でレースを終えた。

 小学2年生からヨットをしている山君は「前半のレースでは風のコンディションが悪く、順位を伸ばせるか不安だった」と振り返る。「日本人の中では1位になろう」という気持ちで懸命にレースに臨んだ結果、手にした初優勝。2人は「名選手の名前が刻まれているトロフィーに僕たちの名前も刻まれ、誇りに思います。一番高い表彰台から見た景色が忘れられません」と笑顔を見せた。また、16カ国61艇が出場したレディースクラスでは、県セーリング連盟所属の田中美紗樹さん(17)・高野芹奈(せな)さん(17)組=共に関西大第一高3年=が3位と健闘し、銅メダルを獲得。世界大会で県選手の活躍が光った。

活躍が光る県選手(左から)高野・田中組、山・中野組、矢野・山本組

活躍が光る県選手(左から)高野・田中組、山・中野組、矢野・山本組