成年男子25年ぶりの頂点 国体ホッケー
紀の国わかやま国体のホッケー成年男子の決勝戦が5日、紀美野町スポーツ公園人工芝グラウンドで行われ、県チームは3連覇を狙う愛知に2―2で引き分け、25年ぶり6回目の優勝を果たした。選手兼監督の坂本博紀(28)は「同率ですが優勝することができてよかった。みんなの声援が力になった」と喜びを噛みしめた。
県チームは、3日の準々決勝は香川と対戦し、北村貴之(25)の先制点で流れをつかむと4―0で快勝。4日の準決勝、埼玉戦では2―0で前半を折り返し後半9分に1点を返されるが、14分にペナルティーコーナー(PC)を獲得。佐々木康介(25)のシュートで3―1とリードを広げた。25分にはドリブルシュートを決められ1点差となり、緊迫したムードとなったがリードを守り、3―2で決勝進出を決めた。
昨年は準決勝で敗れた愛知との決勝。前半から愛知はPCやシュートで攻撃を仕掛けるもキーパーの清水大貴(28)が好セーブ。相手の猛攻が続く中、24分に田中健太(27)がドリブルでゴール前に攻め入り、鮮やかなシュートを決め先制するも、直後に1点を返され、1―1で試合は後半へ。
後半は早々にPCを獲得し、佐々木が確実にゴールを決め再びリードしたが、14分に失点し2―2となり、試合終了まで手に汗握る激しい攻防を展開。ついに両者は譲らず、同率優勝となった。会場に駆け付けた地元の子どもたちや住民からは大きな声援が送られていた。
坂本は「追い付かれてもリードを許すことなくプレッシャーを与えられた。守りに入ることなく勇気を持ってプレーできた」と話した。
5日、日高町のマツゲンスポーツグラウンドでは少年男子の3位決定戦があり、県チームは島根と1―1で引き分け、同率3位。同日でホッケー競技は全て終了し、成年女子は5位、少年女子は4位と県勢は全種別で入賞を果たした。