「紀の国わかやま大会」開幕 26日まで
県内初開催となる第15回全国障害者スポーツ大会「紀の国わかやま大会」が24日、開幕した。開会式は皇太子さまの臨席のもと、和歌山市の紀三井寺公園陸上競技場で盛大に行われ、各都道府県の選手団は大会イメージソング「明日へと」などの吹奏楽演奏、合唱で笑顔いっぱいに入場行進。約1万5000人が集まった会場からは温かい拍手が送られた。
選手団入場に先立つオープニングプログラムでは、鉄砲隊演武や和太鼓演奏などが約1時間にわたって行われた。
開式通告があり、役員や選手団約2200人が入場を開始。最後に登場した県選手団は、旗手の宮﨑郁矢選手を先頭に、「黒潮ブルー」のユニホーム姿で堂々と行進した。「ようこそ和歌山へ」と書いた横断幕を掲げ、笑顔で旗を振り、皇太子さまも各選手団に笑顔で手を振られた。
開会宣言の後、仁坂吉伸大会会長は「日頃の練習の成果を存分に発揮されますとともに、たくさんの仲間や会場に集う多くの方々と感動を共有し、絆を深められ、皆さまにとって心に残る素晴らしい思い出になるようお祈りいたします」とあいさつ。国旗や大会旗、県旗などが掲揚された。
皇太子さまは「万葉の時代から『紀の国』と呼ばれ、悠久の歴史と豊かな自然があふれる和歌山県で、選手同士はもちろんのこと、ボランティアの方々や地域の皆さんと出会い、共に楽しみ、交流を深め、たくさんの思い出をつくってください」と選手団に激励のお言葉を送られた。
炬火(きょか)走者は、第1走者を生馬知季選手=陸上=、第2走者を鈴木敏美選手=同=、第3走者を山下敦美選手=車椅子バスケ=が担当。最終走者は中屋武留選手=陸上=が務め、30市町村で採火した火を炬火台にともした。
その後の歓迎演技では、「紀の国の〝みち〟」を演出テーマに、歌手の坂本冬美さんと市民約1500人が出演。プロローグから第4章まで、和歌山の森や海などを表現したパフォーマンスで、フィールド全体に笑顔の花を咲かせた。
選手を代表し、山本昂城選手=陸上=と谷口ゆかり選手=アーチェリー=の2人が「この大会を通じて、全国の仲間との絆をより一層深めるとともに、感謝の気持ちを忘れることなく日頃の練習の成果を十分に発揮し、全力でプレーすることを誓います」と力強く宣誓。26日までの熱戦が火ぶたを切った。