「障害はその人の個性」真道ゴーさん講演
和歌山市出身のプロボクサーで第5代WBC女子世界フライ級チャンピオンの真道ゴーさん(28)による講演が10日、海南市の海南保健福祉センターで開かれ、地域住民ら約120人が集まった。性同一性障害と向き合ってきた真道さんは「障害という名前がついてますが障害とは思っていない。障害はその人の色であり、個性。一人の人間として関わっていってほしい」と呼び掛けた。
同市主催の「かいなん人権セミナー」で「自分らしく生きる~カラダとココロは違っても~」と題して講演。真道さんは男友達とばっかり遊んでいた幼少期から、性別への違和感を感じるようになった中学時代、いじめを受け自分の存在を否定して自殺まで考えた大学時代など、これまでの人生を赤裸々に話しながら、性同一性障害を含む「LGBT(性的少数者)」、性別の遺伝子が体つきとは違う「性分化疾患」など、性の在り方で悩んでいる人が多くいることを説明した。
「性同一性障害の人もみんな幸せになりたいだけ。自分の基準で幸せを否定するのは間違っている。否定するのは簡単で理解するのは難しい。知っていこう。会社、家庭、教室にいるそういう子のことを知ることで、明るい社会、平和につながると思います」と力を込めた。