TPP内容に強い懸念 県JA大会で決議
3年に1度、県内農業の方針を決める県JA大会が18日、和歌山市小松原通の県民文化会館で開かれ、10月に大筋合意したTPP(環太平洋経済連携協定)について懸念を示す特別決議を採択した。
JA和歌山中央会(中家徹会長)が主催。各単位JAの関係者ら約700人が出席した。特別決議では、関税撤廃の対象に、重要5品目(コメ、麦、豚・牛肉、乳製品、甘味資源作物)以外に、果樹や野菜が含まれたことから、政府に国会決議との整合性の徹底検証と、内容の公表を求める運動の展開などが盛り込まれた。中家会長はTPPについて「本県農業にとって非常に厳しいもの」と危機感を表明し、「わが国の食料、農業、農村を守る運動が必要」と強調した。
大会ではこの他、生産基盤の維持・強化などにより、販売高590億円の実現や農業所得の向上に取り組む方針が示された。