橋本さんに労働局長賞 最低賃金ポスター

和歌山労働局が募集した「平成27年県最低賃金ポスターデザインコンテスト」の結果が発表され、ポスターに採用する和歌山労働局長賞に、県立和歌山工業高校(和歌山市西浜、中前耕一校長)産業デザイン科2年の橋本茜音さん(17)の作品が選ばれた。表彰式が15日、同校で行われた。

同コンテストは、県民に広く最低賃金のことを知ってもらおうと毎年開かれているもので、ことしで3回目。県内の高校や専門学校の生徒らを対象に9月から募集し、12作品の応募があった。

橋本さんの作品は、産業デザイン科の課題研究授業の一環として制作。背景を青色にすることで海を表現し、遠くからも見やすいように工夫がされている。作品の中心には和歌山特産のミカンを描き、ヘタの部分に緑色で県最低賃金の「731円」の数字を描き入れた。その他、和歌山城や桃、パンダなど和歌山の名所、名物をデザインした。

表彰式には和歌山労働局の中原正裕局長(54)が来校し、表彰状を橋本さんに手渡した。

中原局長は「県内各地の特産品や名所がバランス良く配置されている」とデザインをたたえ、最低賃金の啓発が進むことに期待を寄せた。表彰状を受け取った橋本さんは「こんな大きな賞をもらったことがないので、とてもうれいしい」と笑顔だった。

橋本さんの作品を使った啓発ポスターは、県内の自治体や労働者団体に配布する予定。

県の最低賃金(時給)は、ことし10月2日から731円に引き上げられた。産業別の最低賃金は、鉄鋼業が849円(12月31日発効)、百貨店・総合スーパーが780円(来年1月3日発効)。

和歌山労働局長賞に選ばれた橋本さん㊨と中原局長

和歌山労働局長賞に選ばれた橋本さん㊨と中原局長