政府ヒアリングに知事出席 統計局誘致へ

 政府が地方創生の一環として検討している中央省庁などの一部機能の地方移転に関し、県が移転を求めている総務省統計局について、仁坂吉伸知事は26日の定例記者会見で、27日に開かれる政府のヒアリングの場に出席することを明らかにし、「思いの丈を述べたい」と誘致に意欲を見せた。移転候補地については、和歌山市を挙げた。

 東京一極集中の是正などを目的とする国機関の地方移転計画については、政府が昨年12月、移転候補となる34の中央省庁や独立行政法人の研究機関を公表しており、統計局は県が誘致に名乗りを上げている。

 今月9日に放送された和歌山放送のラジオ番組「県出身国会議員座談会」でも統計局の誘致が話題となり、参加した自民・民主2党の衆参6議員全員が、与野党の枠を超えて誘致を推進する見解で一致している。

 中央省庁出身である仁坂知事は、計画実現の障害について「官僚らは、現に(東京などに)自分たちの生活基盤もあるので、地方に行くのはちょっと嫌かもしれない」との認識を示し、「県内に来ても(統計局の)機能が落ちることはないので、あとは政治的な意思があるかだけだと思う」と前向きに発言した。