プロ野球の集客戦略 オリックス和大で授業

プロ野球のお金の流れなどを学ぶ「ベースボールマーケティング基礎」講座が22日、和歌山市栄谷の和歌山大学で開かれ、オリックス・バファローズ事業本部の三上尚弘部長(59)が学生約250人に講義した。同チームのファーム戦が6月11日に紀三井寺公園野球場(和歌山市)で予定されており、学生が集客戦略を考え、試合運営をサポートしていく。

昨年に続き2回目。昨年、同球場で行った試合は約2200人の来場者で盛り上がった。

三上部長は、試合が雨で中止になると大変なコストがかかること▽試合の全収支はホームゲームのチーム側が管理するため地元人気が重要になること▽ホテルなどと同じく「座席数しか売れない」ビジネスであること――など、プロ野球のマーケティング戦略の基礎を解説。

同じことを続ければ続けるほど商品・サービスの価値が下がっていく「限界効用逓減の法則」を紹介した上で、昨年より前売り券販売数と観客の20代以下構成比が増えるよう、学生に集客戦略を考えてほしいと協力を呼び掛けた。

ことしのファーム戦は中日ドラゴンズと対戦。和歌山のスポーツを盛り上げようと、県、同市、海南市、同大などが後援する。プロ野球の試合運営を国立大学法人が後援するのは珍しいという。

入場料は高校生以上が前売り1000円、当日1200円、小中学生が前売り500円、当日600円。前売り券は5月1日から紀之国スポーツ(和歌山市黒田、℡073・473・3888)、城北スポーツ(同市西大工町、℡073・431・6366)、大野スポーツ(海南市鳥居、℡073・483・0982)で販売する。

学生たちに楽しく講義する三上部長

学生たちに楽しく講義する三上部長