安保廃止など公約に 市民連合と政策協定

22日公示、7月10日投開票の参院選和歌山選挙区(改選数1)に立候補を予定している、無所属新人の由良登信氏(64)=共産・社民・生活推薦=は12日、参院選での野党共闘を呼び掛ける「市民連合(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)」と、関西市民連合の両者と政策協定を結んだ。

協定では、安全保障関連法の廃止▽立憲主義の回復▽個人の尊厳を擁護する政治の実現――の3点を公約にしている。その他、政策志向の共有として、沖縄駐留米軍の辺野古新基地建設の中止、脱原発と再生可能エネルギーの振興なども盛り込まれている。

和歌山市美園町のビル内で行われた協定調印式には、「市民連合」側から立憲デモクラシーの会呼び掛け人の西谷修氏(立教大学特任教授)、関西市民連合側からSEALDs KANSAIの大野至氏、由良氏を支援する和歌山大学名誉教授の堀内秀雄氏、市民連合わかやま代表の豊田泰史氏らが参加した。

西谷氏は「和歌山の場合、特定政党への所属でなく私たちが目指してきたモデルのようなケース。市民が政治をしようとする人たちを押し上げ、支え、自公に対抗する政治家をつくっていかねばならない」と述べた。

大野氏は「今回の選挙は、市民が争点をつくっていくというのが大事。自分たちにどういった政治が必要か、可視化していくことが重要だが、由良さんは、そんな声をまんべんなくくみ上げてくれる候補」と激励した。

和歌山選挙区には自民党現職の鶴保庸介氏(49)=公明推薦=、幸福実現党新人の西本篤氏(46)も立候補を予定している。

協定書を手に(左から)豊田氏、大野氏、由良氏、西谷氏、堀内氏

協定書を手に(左から)豊田氏、大野氏、由良氏、西谷氏、堀内氏