舌戦残り一週間に 参院選ラストサンデー

参院選はいよいよ終盤戦に突入。期間中最後の週末、県関係の選挙区、比例区の候補の多くは大票田の和歌山市や紀北地域を中心に走り、駅前や量販店前などでの街頭演説、商店街を歩いての訴えなどに汗を流した。与野党とも合同で演説会を行うなど結束した戦いぶりもアピールし、真夏日の熱さの中、支持者らの熱気も高まった。

【和歌山選挙区】

幸福実現新人の西本篤候補(46)は、1日に御坊市、日高地方を街宣し、2日は南下して田辺市へ移動。3日は海岸沿いに新宮市まで向かい、演説や支持者回りなどをしながら、田辺市本宮町、同中辺路町を走り、再び旧田辺市内に。紀南地方を一巡する週末となった。演説では政府の経済政策を批判し、消費税は増税延期ではなく5%に引き下げるとし、北朝鮮や中国の軍備拡張に対応するため憲法を改正して国防力を高めるなど、独自の政策を訴えた。

野党が共闘する無所属新人の由良登信候補(64)=共産・社民・生活推薦=は紀南地方から県都まで北上する週末に。1日はすさみ町から白浜町へ、2日は御坊市、日高郡内を回り、3日は和歌山市で活動した。市民連合の女性支持者らと商店街で支持を呼び掛けた他、JR和歌山駅前では共産の山下芳生副委員長と共に演説。安保法制は憲法違反、アベノミクスは大企業や富裕層優遇だとし、改憲の阻止や国民を豊かにする経済政策への転換を訴えた。

自民現職の鶴保庸介候補(49)=公明推薦=は週末は紀北地域で活動。1日は岩出市、紀の川市を回り、2日は海南市と和歌山市を終日街宣。夜は県都の3カ所で個人演説会を開き、連立を組む公明の比例区候補と共に登壇し、与党への支持を訴えた。全国一律の規制を撤廃し、和歌山再生を目指すと訴える一方、野党共闘を主導する共産に対し、政権への批判ばかりで対案を示さず、議論ができないと批判。3日は和歌山市の紀の川以北を中心に回った。

【比例区】

由良氏が野党統一候補となり、選挙区から比例に回った共産新人の坂口多美子候補(40)は、3日は和歌山市内を中心に支持者のあいさつ回りなどを行い、夕方には由良氏と共に街頭演説した。

「和歌山からもう一人」を掲げる自民元職の大江康弘候補(62)は、地盤の県内を中心とした選挙戦を展開。2、3日は田辺市内を街宣。朝の交差点での辻立ちや街頭演説を精力的にこなした。

関西を地盤とする公明新人の熊野正士候補(51)は2日に和歌山市入り。JR和歌山駅前などで街頭演説し、自民・鶴保氏の個人演説会にも登壇。がん対策の推進や介護基盤の強化などを訴えた。

左から西本候補、由良候補、鶴保候補

左から西本候補、由良候補、鶴保候補