華やかに粉河祭 だんじり運行や渡御式も
紀州三大祭の一つ「粉河祭」が7月30、31の両日、紀の川市の粉河とんまか通り周辺で開かれ、多くの地域住民や観光客らでにぎわった。30日はきらびやかに飾り付けられた「だんじり」が通りを走り、31日は「渡御式(とぎょしき)」が行われるなど、地域は祭り一色に染まった。
同祭は約800年続く粉河産土神社(中山淑文宮司)の祭礼。粉河祭保存会が主催する。ことしはだんじり6台が運行し、2台を飾り付けた。
宵祭の30日は午後7時ごろから、だんじりの運行が始まった。だんじりを仕切る交渉人が笛を鳴らしながら、「どいたー」と走った後を、ちょうちんなどを飾り付けただんじりが駆け抜けた。沿道に集まった大勢の観客は、カメラや携帯電話を使って華やかなだんじりの姿を撮影していた。
本祭の31日には2年に1度の渡御式があった。馬に乗った中村愼司市長を先頭に、稚児や裃(かみしも)を着けた行列約400人が通りを練り歩いた。行列が歩き始める前には、粉河中学校吹奏楽部による演奏もあり、集まった観客を楽しませていた。
和歌山市から家族で訪れた坂下摩耶ちゃん(4)は「行列すごかった。お馬さんも近くで見れて楽しかった」と話していた。