体操団体・田中選手が金 地元の祖母も喜び

 リオデジャネイロ五輪の体操男子団体決勝が日本時間の9日に行われ、県出身の田中佑典選手(26)=コナミスポーツ=ら5人の日本代表は、アテネ五輪以来3大会ぶりの金メダルを獲得。田中選手の快挙に地元も喜びに湧いた。

 世界王者の内村航平を主将に、田中、加藤凌平、山室光史、白井健三の5選手で挑んだ団体。予選は、あん馬で田中選手が、鉄棒で内村選手が落下するなどミスが相次ぎ、決勝に不安を残す4位での通過だった。

 田中選手は決勝の3種目に出場し、つり輪14・933、鉄棒15・166と安定した演技を見せ、平行棒では大技を確実に決めて15・900の会心の演技でガッツポーズ。悲願の団体金メダルに大きく貢献した。

 試合後、田中選手は「本当に予選がふがいなかったので、もう一回覚悟を決め直して、吹っ切れて決勝に臨んだ」と語り、メダルの重みについては「めちゃめちゃ重い。いろいろな人の思いが詰まった金メダルなので、帰っていろいろな人に見てもらいたい」と話していた。

 和歌山市北野の田中選手の祖母・湯川美代子さん(85)宅には同日午前11時ごろ、尾花正啓市長が訪れ、祝福した。

 田中選手が小さい頃から試合の応援に駆け付けるなどしてきた湯川さんは「(予選の順位に)どうなるかと思ったが、本当によく頑張ってくれた。一つ一つの動きによしよしとうなずきながら見ていて、決まった瞬間は思わず万歳をしました。孫を褒めてあげたい」と話した。

田中選手の金メダルを祝福する祖母の湯川さん(左から2人目)、尾花市長㊧ら

田中選手の金メダルを祝福する祖母の湯川さん(左から2人目)、尾花市長㊧ら