伊都・橋本に地家裁支部を 弁護士会が訴え
伊都・橋本地域に地裁・家裁支部を設置しようと活動している和歌山弁護士会の関係者らが20日、和歌山市内で記者会見し、誰もが気軽に司法を利用できる環境の整備を訴え、24日午後1時半から橋本市産業文化会館で開かれるシンポジウム「地域司法キャラバンin伊都橋本~地家裁支部の設置を目指して~」(日弁連主催)への参加を呼び掛けた。
同会の藤井幹雄会長と橋本市で法律事務所を営む堀江佳史弁護士が出席した。
同地域では平成2年にかつらぎ町の和歌山地家裁妙寺支部が廃止となり、現在は妙寺簡易裁判所と家裁出張所のみが置かれている。同出張所は月に1回しか開かれず、多くの人が和歌山市の地家裁本庁まで足を運ばざるを得ないという。
状況の改善に向け堀江弁護士らは同25年、橋本市や市商工会議所と共に「裁判所橋本支部設置推進協議会」を結成。裁判所の設置可否を決定する最高裁が消極的な姿勢を示していることから、地家裁橋本支部の設置を目指しつつ、当面は妙寺家裁出張所の開廷日数の増加に力を入れていくという。
シンポジウムでは、同地域の司法を取り巻く現状の報告や、家裁出張所の活性化に向けた徳島県の取り組みが紹介される。全国で同様の活動に取り組む人々によるパネルディスカッションもある。
藤井会長は「県や地元市町村が共催に応じるなど、行政も積極的になってきた。活動を広く知ってもらい、自治体間の連携強化に向けたステップにもなれば」と話した。
参加無料。申し込み不要。問い合わせは和歌山弁護士会(℡073・422・4580)。