「おつかれさま」 牧宥惠さん3冊目の画集
岩出市の根来寺境内に画房「西遊舎」を構える画僧・牧宥惠(ゆうけい)さん(66)が『心のほぐし絵 つれづれ筆三昧(ざんまい) おつかれさま』を出版した。仏教の心を分かりやすく広めようと、柔らかな筆遣いで描いた菩薩に筆文字を添える三昧(ざんまい)画集の3冊目。牧さんは「少しでも皆さんの琴線にふれるものがあればうれしいです」と話している。
牧さんは東京の浅草寺が発行する小冊子に連載中。同著にはこの8年間で連載された中から、選りすぐりの40点を季節ごとにまとめた。
ほほ笑む観音や地蔵がサンマを焼いたり、餅つきをしていたり。愛らしくユーモアのある絵が、心が安らぐような言葉とともに収められている。
「何気ないことに、癒やされたり励まされたり。生きるヒントはごまんとあるのに、忙しい毎日の中で、それを考えないだけ」と牧さん。 勇ましい昇り竜までもが、目尻が下がった柔和な表情。秋のページでは、秋の味覚の果物とともに地蔵菩薩が躍り「おいしい秋 秋をおいしくするには 心も豊作でないとね」といった言葉が添えられている。
牧さんは「前向きな人生は疲れやすいもの。時には一服も必要です。心身ともに疲れた方や、つまずいた方に『一度休んでみては』と声を掛けるような一冊になれば」と話している。
2000円(税別)。B5変形、95㌻。日貿出版社発行。出版を記念し、25日午後2時から3時まで、同市備前のアラオ書店でサイン会が開かれる。同店の他、インターネット通販サイトアマゾンなどで取り扱っている。問い合わせは西遊舎(℡0736・62・7715)。