キイジョウロウホトトギス見頃 県緑花セ

「山里の貴婦人」と呼ばれる紀伊半島特産の希少な花、キイジョウロウホトトギスが、岩出市東坂本の県植物公園緑花センターで見ごろを迎えている。

県内の熊野地方南部にのみ分布するユリ科の多年草で、県のレッドデータブックに掲載されている。花の美しさから宮中に仕える高位の女官になぞらえて名前がつけられた。

同園には平成25年にすさみ町の生産者組合から約100株が寄贈され、毎年この時季に美しい花を咲かせている。

大阪府熊取町から夫婦で訪れた大森啓郎さん、百代さんは「以前から見てみたいと思っており、目にすることができて幸運でした。花びらの鮮やかな黄色が大変美しい」と喜びを語り、同センターの上谷利明総務課長は「紀北で見られる機会はとても貴重なので、ぜひ足を運んでほしい」と来場を呼び掛けている。

同センターによると、20日ごろまで楽しめるという。

キイジョウロウホトトギスを見つめる大森さん夫妻

キイジョウロウホトトギスを見つめる大森さん夫妻