和大の「宝」写真展 校舎の古今など53点
和歌山大学(和歌山市栄谷、瀧寛和学長)の学生らが撮影したキャンパス周辺の写真などを展示する「和歌山大学の宝箱」が3月17日まで、同大紀州経済史文化史研究所展示室(付属図書館棟)で開かれている。
同大で学芸員資格課程を履修している3回生約20人が受講する授業「博物館実習Ⅰ」の一環。来年度に控える博物館での実習に向け、学生たちに展示について考えてもらおうと企画した。
学生たちがテーマの設定からチラシの作成まで行い、写真は「風景」「生き物」「校舎」の三つのテーマでキャンパス各地の施設や風景を撮影。校舎の外観や廊下、コンピューターなどの設備、夕暮れや紅葉、雪など季節や時間帯もさまざまな風景、桜やタンポポ、アナグマなどキャンパスで見掛けた動植物の姿などを捉えた53点が展示されている。
また、現在と比較できるよう、かつてのキャンパスを写した古写真も展示。同大周辺で撮影された6匹の猫の中から、来場者にお気に入りに投票してもらうコンテスト「和大にゃんこれ」も初めて実施している。
同大の前身である和歌山高等商業学校や和歌山師範学校の校舎の古写真を展示した教育学部3回生の有本茉由さん(21)は「いろんな学校が集まって今の和大ができたことを初めて知り、とても印象に残りました」と、展示の企画を通じて大学の歴史の奥深さを知ったことを話していた。
同大では、教育・観光の両学部生に限られていた学芸員資格課程の授業が昨年度から全学部の学生に開講されており、特にシステム工学部で環境工学を学ぶ学生が多く受講しているという。
授業を担当している同研究所の村旭輝特任准教授は「授業では、学生の主体性を引き出すことを意識しています。写真を見て大学のさまざまな魅力を再発見してもらえたら」と話し、来場を呼び掛けている。
午前10時半~午後4時。土日曜と祝日、2月24日~3月5日、10日は休館。問い合わせは同研究所(℡073・457・7891)。