たま文庫リニューアル 東南RC書籍寄贈

 和歌山東南ロータリークラブ(RC、土屋一博会長)は4日、和歌山電鐵の「たま電車」内に設置されている文庫に350冊の書籍を寄贈した。和歌山市の伊太祈曽駅、たま電車内で行われた寄贈・設置除幕式には、駅長見習いの三毛猫“よんたま”もお目見え。来年1月の駅長就任を控え、初の公式行事出席となった。

 寄贈された書籍は、ことし生誕150周年の博物学者・南方熊楠に関するものや人気作家の小説、観光、猫に関する本など分野は幅広く、表記も日・英・中・韓の4カ国語となっている。

 平成21年から車内に設置された文庫の図書の傷みが進み、補修をしながら活用している現状を耳にした同RC関係者が、昨年の結成45周年記念事業で同駅にベンチを寄贈したことに続き、ことしも貴志川線発展の一助となることを願って協力を申し出た。

 寄贈式で土屋会長(52)は「文庫の充実により、高齢者や子ども、外国人観光客などの『たま電車』への興味が増し、貴志川線がより一層発展することを願います」とあいさつ。和歌山電鐡の小嶋光信社長(72)は“よんたま”を抱きながら「『世界各国の人に、たま電車内で本を読んでもらえたら楽しいだろうニャン』と言っています」とユーモアを交えて謝辞を述べた。

 研修中の“よんたま”について小嶋社長は「よく鳴く子のようだが、落ち着いて勤められた」と語り、「“ニタマ”はほとんど鳴かないが、初代の“たま”はとてもよいタイミングで鳴いた」と歴代の駅長を振り返ってエピソードを紹介した。

感謝状を手に土屋会長㊧と小嶋社長㊨ら

感謝状を手に土屋会長㊧と小嶋社長㊨ら