先端技術を視察 ASEAN経済相ら来県

 東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国の経済担当大臣ら一行が8日午後、和歌山市坂田の㈱島精機製作所を訪れ、仁坂吉伸知事や同社の島正博社長が歓迎した。島社長が一行を案内して同社の製造現場を紹介し、国内産業の技術力の高さなどをPRした。

 同社の主力商品である、編み目のない「ホールガーメント横編機」のデモンストレーションを見た各国大臣らは、島社長やスタッフに、機械の発注可能最大ロット数やアフターメンテナンス、デザインのプログラミング方法などを熱心に質問していた。

 今回の訪問は、6日から8日にかけて行われた「ASEAN経済大臣ロードショー」の一環。日本との経済産業協力関係の強化が目的で、一行は東京、京都、大阪、和歌山を回り、企業の視察やシンポジウムに登壇するなどした。同社の他、京都大学のiPS細胞研究所や、パナソニックミュージアム(大阪府門真市)なども訪問し、国内最先端の研究成果や製造技術などを見て回った。

 また、各国の連携強化を確認するため、8日午前には、県選出の世耕弘成経済産業大臣とフィリピンのラモン・ロペス貿易産業大臣が共同議長を務める日ASEAN特別経済大臣会合が開かれ、今後のアジアの経済発展の戦略などについて意見交換した。

 自社の生産現場の案内を終えた島社長は「洋服の製造現場の拠点となっているASEANの関係者とあって、最新機械の技術に感動してもらえた」と手応えを話していた。

島社長㊧からシステムの説明を受ける各国大臣ら

島社長㊧からシステムの説明を受ける各国大臣ら