吉宗の縁で 赤坂と和歌山市の中学が交流

徳川吉宗ゆかりの地である和歌山市と東京都港区の交流活動の一環として、市立加太中学校(神﨑信彦校長)がこのほど、区立赤坂中学校(高松政則校長)を初めて訪問した。

昨年は徳川吉宗将軍就任300年を記念したイベントが行われ、吉宗ゆかりの氷川神社(港区赤坂)の例大祭に、同市の和歌祭が参加。また、区立赤坂小学校で和歌山の講師が吉宗と紀州藩について出前授業を行ったことから、教育面での交流事業の構想が生まれ、同区から赤坂中学校と市内の中学校との交流活動が提案された。

加太中は交流校の候補になっており、試験的に赤坂中を訪問することに。赤坂中は、赤坂と同市について調べた壁新聞の制作や、紀州藩の調べ学習などに取り組み、昨年度の壁新聞は加太中にも掲示されている。

加太中は修学旅行初日の5月30日に代表生徒4人と神﨑校長が赤坂中の安部俊幸副校長にあいさつ。和歌山市東京事務所や港区赤坂地区総合支所の職員らも参加し、互いの学校について情報交換をした後、赤坂中の生徒会メンバー4人と話し、赤坂中の学校紹介ビデオを一緒に見て交流を深めた。加太中からは、紀の川の源流がある奈良県川上村のヒノキ材で作った校名のプレートを贈呈した。

神﨑校長は「同じ日本の中でもいろいろな中学生がいて、違いや共通点を知ることで生徒の視野が広がったのでは。生徒同士が良い刺激を受けて向上心につながれば良いと思う。加太の観光パンフレットも届けたので、いつか加太に来てくれたら」と話す。

今後は加太中でも赤坂についての調べ学習を行う他、修学旅行に合わせた学校訪問や夏の宿題で作った作品の交換など、長く続けられる交流を進めたいとしている。

交流校の正式決定の時期は未定で、今後は他の候補校の可能性も探りながら協議する予定。

交流を深めた加太中と赤坂中の生徒ら

交流を深めた加太中と赤坂中の生徒ら