会派を超えた画家集団 24日まで青甲会展
会派を超えた画家集団「青甲会」(坂口卓平代表)の第71回展が24日まで、和歌山市の県民文化会館で開かれている。
同会は昭和21年に結成された歴史ある会。独立や新制作、新世紀、示現会などさまざまな美術団体に所属するメンバー20人が、油彩画の大作を中心に具象や抽象画33点を出品している。
会場には、悠久の時間を感じさせる坂口代表の「貝の詩」をはじめ、舞い踊るような楕円をモチーフに、爽やかな配色で表現した湯川雅紀さんの抽象画、赤ん坊が上空を浮遊する不思議な空間を描いた松山敏彦さんの作
品が並ぶ。
由良町の古曽成樹さん(60)は、雨のやみ間の樹木に埋め尽くされた山頂や、身近な春の里山を描いた作品を出展。
「この会のメンバーは個性や持ち味もさまざまで、大きな刺激になる。個人的には、目に見えない温度や湿度までも表現できたらと思います」と話し、来場した海南市の画家・東由紀男さんは「体で感じ、自然と一体にならなければ、これほどの絵は描けないでしょうね」と古曽さんの作品に見入っていた。
午前10時から午後5時(最終日は4時)まで。