台風5号県北部に上陸 けが3人など被害
台風5号は8日も滋賀県や福井県を強風域に巻き込みながら、日本を縦断するようにゆっくりと進んでいる。和歌山県には7日午後に上陸し、転倒などで3人が負傷。住居や橋など7件が破損や浸水の被害を受けた。
県と和歌山市によると、同市西浜で女性(76)が運転する原付が豪雨による視界不良のため軽乗用車と接触し、右大腿(だいたい)骨を折るなどのけがで救急搬送された。田辺市で80歳女性、御坊市では69歳男性が風にあおられて転倒し、軽傷を負った。
和歌山市雄湊連絡所と四箇郷連絡所には計3世帯3人が一時自主避難。河西橋は暴風警報に伴い通行止めとなった。
紀美野町でも2世帯3人が自主避難し、海南市黒江では倒木により住宅の屋根の一部が破損している。
交通機関も大きく乱れ、JRでは、きのくに線が7日に特急28本、普通90本が運休。和歌山線の和歌山―五条間で47本が運休。和歌山―和歌山市間も24本が運休し、全体で約2万2780人に影響が出た。
8日も、きのくに線では白浜―新大阪間の特急2本が部分運休し、名古屋―新宮・紀伊勝浦間で4本が運休。和歌山線も2本が運休し、粉河―和歌山間で1本が部分運休した。
南海電鉄は7日、本線で特急13本が運休。高野線では高野下―極楽橋が倒木のため遅延し、加太線でも加太駅付近で倒木があり、遅れが発生した。
南紀白浜空港では羽田との間を結ぶ7日の6便が欠航し、和歌山―徳島を結ぶ南海フェリーも7日の上下16便、8日の8便が欠航した。