昔話の伝承で第23回キワニス賞 語りの森

社会貢献活動に献身的に取り組む個人や団体を表彰する、和歌山キワニスクラブ(岩橋一博会長)の第23回「キワニス賞」に、世界各国の昔話の伝承などの活動をしている「和歌山おはなしの会 語りの森」(馬場美鈴代表)が選ばれた。22日、和歌山市のホテルアバローム紀の国で表彰式があり、賞状と支援金が贈られた。

同会は昭和63年3月に発足。本や台本を用いずに肉声で昔話を伝える「素語り」の活動の他、伝統的なわらべ歌の継承、絵本の読み聞かせなどを通して、子どもたちの心を豊かに育むことに貢献している。会員40人は週に1回、昔話の選定や練習を行い、ほぼ連日、和歌山市、岩出市、紀の川市などの小中学校、学童保育などに出向いて活動している。

表彰式には同会から馬場代表と事務局の上甲ひとみさんが出席。岩橋会長は「日頃あまり顕彰されることがない分野の活動に、地道に取り組んでこられたことに尊敬と称賛をささげます」とたたえ、馬場代表は「デジタルが主流の時代だからこそ、目と目を合わせ、人のふれあいを大切にしたい。お話を聞く子どもたちは物語の世界をしっかりと感じ取ってくれています」と話していた。

表彰式後、馬場代表は、イギリスのロンドン橋にまつわる昔話を、マイクを使わず温かく通る声で披露した。

表彰状を手にする馬場代表㊨、上甲さん㊥、岩橋会長

表彰状を手にする馬場代表㊨、上甲さん㊥、岩橋会長