人柄にじむ日本画 1日まで伯玄会展覧会
日本画グループ伯玄会(新田博昭理事長)の第37回展が10月1日まで、和歌山県和歌山市民会館展示室で開かれている。
同会は平成10年に亡くなった同市の日本画家・稲垣伯堂氏の門下生らでつくる会。30代から80代までの36人が風景や花などを題材に水墨や墨彩の日本画約70点を出品している。
墨や顔彩で、和紙の表と裏の両方から色を入れる伝統的な技法で表現。作品は、心和む稲垣氏の「梅香」をはじめ、静かな片男波や和歌の浦の風景、「想」と題されたさまざまな色や形のカボチャ、ほほ笑ましいおひなさま、夕暮れに染まる橋杭岩など。にじみを生かした奥行きや深みのある作品に、訪れた人は「人柄が出ていますね」「色彩が素晴らしい」などと見入っている。
新田理事長(82)は「それぞれ違った世界で、作品には描いた人の全てが表れています。何かを感じ取っていただければうれしいです」と話していた。
午前10時から午後5時(最終日は4時)まで。問い合せは同館(℡073・432・1212)。