与党の選挙協力進む 衆院選比例区の戦い
衆院選は比例区の戦いも熱気を増している。比例単独候補では和歌山県内に地盤を持つ唯一の前職が公明党の浮島智子候補(54)。公明党は、県内3小選挙区で連立を組む自民党候補を推薦、支援する一方、自民支持層にも「比例は公明」と呼び掛ける選挙協力を今回も進めている。
報道各社による情勢分析の一部で劣勢が報じられた1区の自民前職・門候補は、選挙公報や選挙カーからの呼び掛けでも「比例は公明」を訴え、公明支持層の票固めに力を入れている。
浮島候補は15日、紀の川筋の橋本、紀の川、岩出3市を回った後、JR和歌山駅前など和歌山市内3カ所で街頭演説を実施。前回の定数29から28に減となった近畿ブロックで党の現有4議席の死守を訴えた。雨の中にもかかわらず傘を差した大勢の支持者が詰め掛け、2カ所では仁坂吉伸知事、尾花正啓市長も応援のマイクを握った。
民進党の事実上の解党、分裂を経て県内3選挙区の候補が社民党県連や市民連合わかやまの支援を受ける共産党は、県内の安倍政権への批判の受け皿を目指し、比例票の上積みを図っている。
安倍政権への批判票が新たに誕生した希望の党、立憲民主党にどれだけ集まるかも焦点となる。
県内3小選挙区の9候補のうち、2区の共産新人・下村候補、3区の共産新人・楠本候補、自民前職・二階候補を除く6人が比例近畿ブロックに重複立候補を届け出ている。比例の得票は小選挙区で敗れた場合の復活当選の可能性を左右することもあり、注目される。