環境保護活動20年を評価 ビオトープ孟子

 和歌山県海南市のNPO法人「自然回復を試みる会・ビオトープ孟子」(北原敏秀理事長)は、里山の生物多様性を未来に継承しようと取り組む約20年に及ぶ活動が高く評価され、県外2団体から表彰と活動助成を受けた。

 栃木県佐野市からは、市出身の田中正造の名を冠し、環境対策や自然環境保護活動に積極的に取り組み、顕著な成果を挙げた団体に贈っている「田中正造記念賞」の2017年度「佐野市長賞」を受賞した。

 無農薬稲作や炭焼き、クヌギ若齢木林の創生など多岐にわたる活動を続け、和歌山県指定の絶滅危惧種の希少動物が確認されるなどの成果を挙げていることが評価され、行政や学術機関などとも連携し、今後の活動にも大きな期待ができるとされた。

 トヨタ自動車㈱が行っている「トヨタ環境活動助成プログラム」では、生物多様性と気候変動をテーマに活動する団体を募集した2017年度の助成対象に採択。継続性と発展性、地域特性と調和した活動内容などが評価され、国内支援枠の生物多様性分野で助成対象10団体に選ばれた。

 北原理事長は、活動に参加する子どもたちに生物のスケッチをさせて観察眼を養っていることなどを紹介し、「参加した子どもが社会人になり、環境豊かなへき地への赴任を希望する人がいるほど、自然を愛する心が醸成されている。継続してきた活動が評価され、支援を得られることはうれしい」と話していた。

表彰状、助成の決定証を手に北原理事長

表彰状、助成の決定証を手に北原理事長