健康づくりで協定 県社労士会と協会けんぽ
和歌山県社会保険労務士会と、中小企業などで働く従業員やその家族が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)和歌山支部は20日、県民の健康づくり推進や健康保険制度運営に向けた包括協定を結んだ。両者の連携により従業員の健康づくりを積極的に進める。
全国にある協会けんぽ47支部のうち、31支部が各都道府県の社会保険労務士会と協定を締結。健康意識の低い人にも意識づけを図ろうと、同支部が社会保険と労務管理のエキスパートで事業所の相談者でもある同会に協定締結を提案した。
協定書では健康経営の普及促進、医療費の適正化など6項目を連携協力事項としている。具体的な取り組みとしては、定期的な連携会議の開催、がん検診を含む健診受診率や特定保健指導実施率の向上など。
締結式は和歌山市内の同支部で行われ、県社会保険労務士会の清水義隆会長は「県の健診受診率は全国に比べて低く、地域の活動として県民に呼び掛けるため関係団体がタッグを組む必要がある。健康保険制度持続のためにも医療費の適正化につながれば」と話し、協会けんぽ和歌山支部の谷口拓司支部長は「従業員が健康でなければ経営が成り立たないとさえいわれる中、相互の協力を強めることで、事業者や加入者の健康増進、働きやすい職場づくりを実現したい」と期待を寄せた。