坂本君が県内唯一の入賞 郵便コンク絵手紙
日本郵便㈱が学生らのはがき作品を審査する「第50回手紙作文コンクール」に全国から12万2017点の作品が寄せられ、和歌山県立和歌山北高校2年の坂本聖哉君(17)が県内唯一の入賞を果たした。
コンクールは手紙への親しみや文章表現によるコミュニケーションの育成を目的に毎年実施しており、坂本君の作品「線香花火」は絵手紙部門で審査員特別賞を受賞。はがきの中央に大きく描かれた花火と、左右に添えられた「来年までおさらばです」の言葉で夏休みの思い出を表現した。
同高は毎年美術の授業で「夏のおたより」をテーマにはがきを作りコンクールに応募している。スポーツ健康科学科に在籍し、夏休み中に水泳の練習に明け暮れたことから、つかの間の憩いの時間である、最終日に家族で楽しんだ「花火」をテーマに扱った。
花火はポスターカラーで黒く塗った背景の上に赤やオレンジ、黄色などを塗り重ね表現。絵の具の水滴をたらすことで火花の飛び散りを表し、色鉛筆で仕上げるなど工夫を凝らした。白い絵の具で書いた言葉には、家族との楽しい時間や夏休みの終わりを花火の一瞬の美しさと重ね、〝夏〟との別れの哀愁と、一年後の再会を心待ちにする気持ちを込めた。
表彰式は和歌山市西庄の同校西校舎で行われ、和歌山中央郵便局の山中正樹局長から賞状を受け取った坂本君は「授業の一環で作った作品が入賞して驚きました。これを機に水泳も頑張って文武両道を目指したい」と話していた。